前田宏人写真展”印度更紗”
【SCHEDULE|印度更紗】
作家:前田宏人 – HIROTO MAEDA – 写真家
期間:2020年9月19日(土)〜9月27日(日)
※期間中閉廊なし
場所:東京都新宿区東五軒町4−17 BEHIND THE GALLERY 1F
時間:11:00〜19:00
【CONCEPT|印度更紗(インドサラサ)】
インド北西部のラジャスタン州やグジャラート州には、「更紗」の生産地として知られる集落がいくつかある。
更紗とは、綿の生地に染料で文様を施した染織布。インド発祥とされ、その歴史は紀元前にまで遡るという。複雑な工程を経て生み出された更紗は、インド国内外で高い評価を得ている。
私が初めて更紗に出会ったのは2017年。当時私は、勤めていた会社を辞めて、アジア諸国を1年近くかけて旅をしていた。その道中でラジャスタン州を訪れ、たまたま通りかかった工房で更紗を見学させてもらったのが始まりだった。
それから3年近く経ち、2019年12月から2020年1月にかけて、再びラジャスタン州にある更紗の生産地を再訪することができた。
生産地の中でも知られているのが、大量生産に適した科学染料で、型を使った手捺染(シルクスクリーン)が主流の「サンガネール」と、自然由来の染料で、伝統技法の木版捺染(ウッドブロックプリント)に拘る「バグルー」。
染色方法の違いはあれど、職人の手仕事によって生み出されるということでは、双方共通している。
長いもので30メートル近くある生地を、連続文様で隙間なく埋め尽くしていく。しかも複数の色や柄を使い分けて、1枚の更紗を仕上げるまでに膨大な労力が注がれていた。こうして出来上がった更紗は、職人たちの豊かな色彩感覚と精緻な技術が見事に表現された工芸品だった。
工房で働く職人たちは、彼らが生み出す美しい更紗とは裏腹に、染料で手や服が汚れ、汗や埃にまみれながら黙々と働いていた。しかし真剣な眼差しで、確かな物作りに励む彼らの姿こそ、私は純粋に美しいと思った。
彼らからすれば、何の変哲もない日常なのかもしれない。だが更紗を作る職人たちに魅せられた私は、毎日のように工房を訪れ、少しでも彼らを魅力的に写真で表現しようとその姿を撮り続けた。
【イベント】
★TALK by Hiroto Maeda|印度更紗の経験を語る
★1回目|9/19(土)|14:00〜15:00|TALK EVENT|有料500円
場所:BEHIND THE GALLERY展示会場内:先着限定25名まで
★2回目|9/26(土)|14:00〜15:00|TALK EVENT|有料500円
場所:BEHIND THE GALLERY展示会場内:先着限定25名まで
※2つの日程とも同じ内容で開催致します。
【PROFILE|作家プロフィール】
前田宏人 – HIROTO MAEDA – 写真家
1975年 神奈川県 横浜市出身
2016年4月から2017年5月にかけて、アジア11ヶ国を周遊。
旅の間、訪れた土地土地で暮らす人々の姿を写真に収める。
帰国後は東京都内のフォトスタジオに勤務し、2019年に独立。
現在はフリーランスとして活動。
「ありふれた日常を逞しく生きる人々」をテーマに、アジアを中心に撮影を続けている。
【グループ展】
「CROSS OVER VOL.1 」
2017年 タイ・カンボジア
【個展】
「From Nepal」
2018年 POINT WEATHER
【受賞歴】
第66回 ニッコールフォトコンテスト 第2部カラー部門 準特選
第67回 ニッコールフォトコンテスト 第2部カラー部門 入選
第5回世界旅写真展入選